技術・人文知識・国際業務ビザガイド|要件・必要書類・不許可事例

2026年10月5日 (更新: 2026年10月16日) | 今村 文宣(行政書士)

技術・人文知識・国際業務ビザガイド|要件・必要書類・不許可事例

在留資格「技術・人文知識・国際業務」(通称「技人国ビザ」)は、専門的な技術・知識を活かして日本で働く外国人の方のための、代表的な就労系在留資格です。エンジニア、通訳・翻訳、マーケティング、デザインなど幅広い専門職が対象となりますが、許可を得るには学歴・職歴要件や業務の専門性など複数の審査ポイントをクリアする必要があります。

この記事では、技人国ビザの基本的な仕組みから、該当する職種、申請要件、所属機関のカテゴリー別の提出書類、出入国在留管理庁が公表している不許可事例と対策まで、実務に即して解説いたします。

就労ビザ全般の概要については「就労ビザガイド」、在留資格制度の全体像については「在留資格の種類一覧」もあわせてご参照ください。

技人国ビザとは

在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、日本の公私の機関との契約に基づき、専門的な知識・技術を活かした業務に従事するための在留資格です。出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」)別表第一の二に規定されており、以下の3つの活動類型から構成されています(出入国在留管理庁 在留資格「技術・人文知識・国際業務」)。

3つの活動類型

類型対象分野具体例
技術理学、工学その他の自然科学の分野に属する技術・知識を要する業務システムエンジニア、プログラマー、機械設計、電気・電子技術者、建築設計
人文知識法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術・知識を要する業務経理、法務、マーケティング、企画、コンサルタント
国際業務外国の文化に基盤を有する思考・感受性を必要とする業務通訳・翻訳、語学指導、広報・宣伝、海外取引、デザイン、商品開発

もともと「技術」と「人文知識・国際業務」は別々の在留資格でしたが、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律(平成26年法律第74号)により統合され、2015年4月1日から現在の「技術・人文知識・国際業務」となりました。

在留期間

5年、3年、1年、3か月の4種類があります。どの期間になるかは、申請ごとに個別に決定されます。

他の在留資格との違い

入管法別表第一の二は、次の在留資格に該当する活動を技人国ビザの活動から除いています。業務内容に応じて適切な在留資格を選択することが重要です。

  • 「教授」「芸術」「報道」
  • 「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」
  • 「企業内転勤」「介護」「興行」

たとえば、事業の経営・管理に従事する場合は「経営・管理」、外国の事業所から日本の事業所へ期間を定めて転勤する場合は「企業内転勤」の対象となります。また、熟練した技能を要する業務(調理師等)は「技能」という別の在留資格の対象です。

該当する職種

技人国ビザで就労可能な職種は多岐にわたりますが、いずれも「学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的能力を必要とする活動」であることが求められます(出入国在留管理庁「「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について」。以下「明確化ガイドライン」)。以下の職種はあくまで例であり、該当するかどうかは、職種名ではなく実際に従事する業務の内容によって個別に判断されます。

技術類型の職種例

  • IT・情報技術: システムエンジニア、プログラマー、ネットワークエンジニア、データベースエンジニア、情報セキュリティ技術者
  • 機械・電気: 機械設計、電気設計、電子回路設計、生産技術、品質管理
  • 建築・土木: 建築設計、構造設計、施工管理(設計・管理業務に限る)
  • 化学・生物: 化学分析、品質検査(専門的分析業務)、食品開発
  • その他: 自動車のサービスエンジニア(エンジンやブレーキ等の基幹部分の点検・整備・分解等)

人文知識類型の職種例

  • 経営企画・管理: 経営企画、マーケティング、事業開発
  • 経理・財務: 会計・財務分析業務
  • 法務・コンプライアンス: 契約書審査、法務調査
  • 貿易・物流: 貿易実務(通関書類作成、海外取引先との交渉)
  • コンサルティング: 経営コンサルタント、ITコンサルタント

国際業務類型の職種例

  • 通訳・翻訳: 商談通訳、技術翻訳、契約書翻訳
  • 語学指導: 私企業の語学教師(小学校・中学校・高等学校等で教える場合は「教育」の在留資格)
  • 広報・宣伝: 海外向けマーケティング、PR
  • デザイン: 服飾デザイン、室内装飾デザイン、商品デザイン
  • 海外取引: 海外営業、貿易事務

該当しない業務

特段の技術・知識を要しない業務や、反復訓練によって従事可能な業務は、技人国ビザの活動に該当しません。明確化ガイドラインとその別紙では、次のような業務が該当しない例として挙げられています。

  • 工場のライン業務(部品の加工・組立て・検査・梱包等)
  • 飲食店での接客、レストランでの配膳
  • ホテルでの客室清掃、宿泊客の荷物の運搬、駐車誘導
  • 小売店の店頭における販売業務
  • 商品の仕分け

明確化ガイドラインは、求人の際の採用基準に「未経験可、すぐに慣れます。」と記載のあるような業務内容や、上陸許可基準の学歴・実務経験の要件を満たしていない日本人従業員が一般的に従事している業務内容は対象とならないとしています。また、工場で部品の加工・組み立て・検査・梱包を行うとした申請について、同じ工場に在籍する技能実習生が行う業務とほとんど同一であるとして不許可となった事例も公表されています。

申請要件(学歴・職歴)

技人国ビザの許可を得るには、在留資格該当性(業務内容が技人国ビザの活動に該当すること)と上陸許可基準適合性(学歴・職歴・報酬の基準を満たすこと)の両方を満たす必要があります。

技術類型・人文知識類型の要件

以下のいずれかに該当することが必要です(出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令。以下「基準省令」。条文は出入国在留管理庁の資料「該当する活動・上陸許可基準について」で確認できます)。

(イ)学歴要件:大学卒業以上

従事しようとする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して大学を卒業、またはこれと同等以上の教育を受けたことが求められます。

  • 大学には短期大学を含みます(学校教育法第108条)
  • 大学の場合、専攻科目と業務の関連性は柔軟に判断されます。海外の大学についても、これに準じて判断されます(明確化ガイドライン)
  • インドのDOEACC制度の資格(レベルA、B、Cに限る)の認定証は、「同等以上の教育を受けたこと」を証明する文書として扱われています

(ロ)学歴要件:日本の専門学校卒業

従事しようとする業務に必要な技術・知識に関連する科目を専攻して、日本の専修学校の専門課程または専攻科を修了したこと(法務大臣が告示で定める要件に該当する場合に限ります)が求められます。具体的には、専門士もしくは高度専門士と称することができること、または所定の専攻科を修了していることが必要です。

  • 専修学校の場合、専攻科目と業務の間に、原則として相当程度の関連性が必要とされます
  • 文部科学大臣の認定を受けた専修学校の専門課程・専攻科(外国人留学生キャリア形成促進プログラム)を修了した方は、関連性が柔軟に判断されます(明確化ガイドライン)
  • ただし、関連性が認められた業務に3年程度従事した者については、その後に従事しようとする業務との関連性は柔軟に判断されます

(ハ)実務経験要件:10年以上

上記の学歴がない場合は、10年以上の実務経験が必要です。大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程、専修学校の専門課程・専攻科で関連科目を専攻した期間を含めることができます。

  • 技人国ビザに該当する業務に10年従事したことまでは求められず、関連する業務に従事した期間も実務経験に含まれます(明確化ガイドライン)

IT技術者の特例

情報処理技術に関する業務に従事する場合、法務大臣が告示で定める情報処理技術に関する試験(基本情報技術者試験等)に合格し、または資格を有していれば、上記(イ)〜(ハ)の学歴・実務経験要件は免除されます。

国際業務類型の要件

国際業務類型では、上記とは異なる要件が適用されます。以下のすべてを満たす必要があります。

1. 業務内容の要件

翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝、海外取引業務、服飾・室内装飾に係るデザイン、商品開発、その他これらに類似する業務に従事すること。

2. 実務経験の要件

従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること。従事しようとする業務と同じ業務の経験である必要はありませんが、関連する業務である必要があります。

ただし、大学を卒業した者が翻訳、通訳または語学の指導に係る業務に従事する場合は、この実務経験要件は免除されます。

言語能力の前提(2026年4月15日から)

翻訳・通訳やホテルのフロントなど、主に言語能力を用いて対人業務に従事する場合は、業務で使う言語について、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)のB2相当の言語能力があることが前提とされます(明確化ガイドライン別紙4「翻訳・通訳業務等の言語能力を用いる対人業務に従事する場合の在留資格の明確化について」)。日本語の場合は、日本語能力試験(JLPT)N2以上やBJTビジネス日本語能力テスト400点以上などで、この能力があるものと評価されます。この能力がない場合は、技人国ビザの活動に当たる水準の業務とは認められません。

報酬要件(全類型共通)

日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが必要です。

ここでいう報酬は「一定の役務の給付の対価として与えられる反対給付」をいい、通勤手当、扶養手当、住宅手当等の実費弁償の性格を有するもの(課税対象となるものを除く)は含まれません(明確化ガイドライン)。

契約の要件

日本の公私の機関との契約に基づく活動であることが必要です。雇用契約のほか、委任、委託、嘱託等の契約も含まれますが、特定の機関との継続的な契約でなければなりません。「公私の機関」には法人のほか、日本で事務所・事業所等を有する個人も含まれます(明確化ガイドライン)。

必要書類

技人国ビザの申請に必要な書類は、所属機関(雇用先企業等)のカテゴリーによって異なります。カテゴリー1・2は、カテゴリー3・4より提出書類が少なくなります。以下は在留資格認定証明書交付申請の場合の主な書類です(2026年10月時点)。申請の種類ごとの最新の一覧は出入国在留管理庁のページでご確認ください。

全カテゴリー共通の書類

書類備考
申請書在留資格認定証明書交付申請書
写真(1葉)出入国在留管理庁の指定する規格を満たすもの
返信用封筒簡易書留用の郵便切手を貼付したもの
カテゴリーに該当することを証明する文書提出できる書類がない場合はカテゴリー4に該当
専門士・高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書専門学校を卒業し、称号を付与された方の場合
派遣契約に基づいて就労する場合の書類下記「派遣形態で就労する場合の追加書類」

カテゴリー3・4で追加となる書類

書類備考
労働条件を明示する文書(労働契約を締結する場合)活動内容・報酬の確認
申請人の履歴書、学歴・職歴を証明する文書大学等の卒業証明書、在職証明書等
登記事項証明書所属機関の確認
事業内容を明らかにする資料会社案内書等
直近の年度の決算文書の写し新規事業の場合は事業計画書
所属機関の代表者に関する申告書2026年4月15日以降の申請から
業務で使う言語についてCEFR・B2相当の能力を証する資料主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合。2026年4月15日以降の申請から

カテゴリー4でさらに追加となる書類

書類備考
法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする資料給与支払事務所等の開設届出書の写し等
直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料

派遣形態で就労する場合の追加書類

派遣契約に基づいて就労する場合(申請人が派遣される場合)は、カテゴリーにかかわらず、申請人の派遣労働に関する誓約書(派遣元用・派遣先用)と、派遣先での活動内容および派遣契約期間を明らかにする資料(労働条件通知書、労働者派遣個別契約書の写し)の提出が必要です。この取扱いは2026年3月9日の申請分から適用されています(出入国在留管理庁「申請人が派遣形態で就労する場合の取扱いについて」)。

同資料によれば、申請時点で派遣先が確定していない場合は原則として許可を受けることができず(採用直後の研修後でなければ派遣先が決まらない場合は、その事情を踏まえて審査されます)、在留期間は派遣契約期間に応じて決定されます。審査の際に、派遣先に対して業務内容や活動状況の確認が行われる場合もあります。

在留期間更新時の注意点

カテゴリー3または4の企業等に転職した後の初回の在留期間更新許可申請では、通常の更新書類に加えて、労働条件を明示する文書、登記事項証明書、事業内容を明らかにする資料、決算文書の写しなどの提出が必要です。転職時に就労資格証明書を取得しておくことも、選択肢の一つです(後述)。

所属機関のカテゴリー

技人国ビザの申請では、申請人の所属機関(受入企業)がカテゴリー1〜4に区分され、それに応じて提出書類が異なります。

カテゴリー分類

カテゴリー該当する機関提出書類
カテゴリー1上場企業、保険業を営む相互会社、日本または外国の国・地方公共団体、独立行政法人、特殊法人・認可法人、日本の国・地方公共団体認可の公益法人、法人税法別表第1に掲げる公共法人、イノベーション創出企業(高度専門職省令の特別加算対象企業)、一定の条件を満たす企業等共通の書類のほかは原則不要
カテゴリー2前年分の給与所得の源泉徴収税額が1,000万円以上の団体・個人、またはカテゴリー2と同様の添付資料で申請することを希望し、カテゴリー審査に係る資料を提出したうえで在留申請オンラインシステムの利用申出が承認された機関共通の書類のほかは原則不要
カテゴリー3前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が税務署に提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)追加書類が必要
カテゴリー4上記いずれにも該当しない団体・個人カテゴリー3の書類に加え、法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする資料等が必要

カテゴリーの実務的な影響

カテゴリー1・2の場合

共通の書類のほかは、学歴・職歴を証明する文書を含め、原則として提出不要です。ただし、審査の過程で追加の資料を求められることがあります。

カテゴリー3・4の場合

所属機関の事業内容、決算、申請人の活動内容・報酬・学歴・職歴を明らかにする資料の提出が必要です。新規事業の場合は、決算文書に代えて事業計画書を提出します。

カテゴリー該当性の立証資料

カテゴリー立証資料
1四季報の写しまたは上場していることを証明する文書、主務官庁から設立の許可を受けたことを証明する文書、イノベーション創出企業であることを証明する文書(補助金交付決定通知書の写し等)、「一定の条件を満たす企業等」であることを証明する文書(認定証等の写し)
2前年分の法定調書合計表の写し、または在留申請オンラインシステムの利用申出の承認を受けていることを証明する文書(承認のお知らせメール等)
3前年分の法定調書合計表の写し
4不要(提出できる書類がない場合はカテゴリー4に該当)

不許可事例と対策

出入国在留管理庁は、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等についての別紙3で、具体的な許可事例・不許可事例を公表しています。以下の事例はいずれも同別紙に掲載されているものです。対策は当事務所の見解です。

不許可パターン1: 業務内容に専門性が認められない

事例: 情報システム工学科を卒業した者が、料理店経営を業務内容とする企業で「会計管理・労務管理・顧客管理」に従事するとして申請したが、従業員12名の会社規模では会計管理・労務管理を主たる活動とする十分な業務量がなく、顧客管理の実態は電話での予約受付と帳簿への記入であり、専門的知識を必要とする業務とは認められず不許可。

対策:

  • 従事する業務に一定程度以上の専門性があることを具体的に立証する
  • 専門的な業務を主たる活動として行うのに十分な業務量があることを示す

不許可パターン2: 専攻科目と業務の関連性がない

事例: イラストレーション学科卒業者が、人材派遣会社との契約で衣類販売店での「翻訳・通訳を伴う販売業務」に従事するとして申請したが、実態は母国語を活かした接客であり、専攻内容との関連性が認められず、翻訳・通訳の実務経験もないため不許可。

対策:

  • 専門学校卒業者は、専攻科目と業務の相当程度の関連性を立証する
  • 大学卒業者は関連性が柔軟に判断されますが、専攻科目と業務が関連していること自体は必要です
  • 履修科目全体をみて関連性を説明できるよう、成績証明書等を準備する

不許可パターン3: 報酬が日本人と同等でない

事例: 日中通訳翻訳学科卒業者が輸出入業を営む企業で翻訳・通訳業務に月額17万円で従事するとして申請したが、同時に採用された同種業務の日本人新卒の報酬が月額20万円であることが判明し不許可。

対策:

  • 同じ職場で同種の業務に従事する日本人と同等以上の報酬を設定する

不許可パターン4: 実務研修と称した現業業務への従事

事例: ホテルで「予約管理、通訳業務」のフロントスタッフとして採用されたが、入社後1年間は研修としてレストラン配膳・客室清掃に従事するとの申請。同ホテルで過去に同様の理由で採用された外国人が、研修予定を大幅に超えて現業業務を続けていたことが判明し不許可。

対策:

  • 実務研修は、日本人の大卒社員等にも同様に行われるものであることを示す(外国人社員だけに設定された研修は、日本語研修等の合理的な理由がない限り相当性が認められません)
  • 実務研修が、技人国ビザで在留することが想定される期間全体の大半を占めないこと
  • 採用から1年を超えて実務研修に従事する場合は、研修計画の提出を求められ、研修期間の合理性が審査されます(明確化ガイドライン別紙1)

不許可パターン5: 翻訳・通訳の業務量が不足

事例: 翻訳・通訳専門学校で日英通訳実務を履修した者が飲食店で通訳業務に従事するとして申請したが、通訳と称する業務の実態は英語での注文取りであり、翻訳業務はメニューの翻訳のみで業務量が認められず不許可。

対策:

  • 翻訳・通訳の業務に十分な業務量があることを立証する
  • 外国語対応客の数、対応頻度、翻訳案件の具体的な見込みを示す

不許可パターン6: 派遣先での実態が申請内容と異なる

事例: 人材派遣会社に雇用され「翻訳・通訳業務」に従事するとして申請したが、労働者派遣契約書の職務内容は「店舗スタッフ」であり、派遣先は小売店で実態は接客販売であることが判明し不許可。

対策:

  • 派遣契約書、労働条件通知書に具体的な業務内容を正確に記載する
  • 派遣先の業務実態と申請内容に齟齬がないようにする

不許可パターン7: 留学時代の在留状況の問題

留学生が卒業後に技人国ビザへの変更を申請する場合、留学中の在留状況も考慮されます。明確化ガイドラインは、素行が善良であることが前提となり、良好でない場合には消極的な要素として評価されるとしています。

  • 資格外活動許可の条件に違反して、恒常的に週28時間を超えてアルバイトに従事している場合は、素行が善良であるとはみなされません
  • 専門学校における出席率が70%で、欠席の理由を病気と説明したものの、欠席期間に資格外活動に従事していたことが判明し、不許可となった事例が公表されています
  • 住居地の届出や所属機関に関する届出など、入管法に定める届出等の義務を履行していることも必要です

許可のための実務的なポイントまとめ

  1. 業務の専門性を具体的に立証する: 従事する業務のうち、どの部分に専門的知識が必要かを明確にする
  2. 十分な業務量を示す: 専門的業務を主たる活動として行える量があることを立証する
  3. 学歴・職歴と業務の関連性: 特に専門学校卒業者は、成績証明書や履修科目一覧で関連性を丁寧に説明する
  4. 適正な報酬水準: 日本人の同等業務者と同等以上の報酬を設定する
  5. 契約に基づく活動の適法性・継続性: 契約に基づく活動が日本で適法に行われ、継続して行われる見込みがあることを示す
  6. 申請書類の正確性: 業務内容の記載と実態に齟齬がないようにする

転職時の手続き

技人国ビザで在留する方が転職する場合、転職先での業務が技人国ビザの活動に該当する限り、在留資格の変更は不要ですが、以下の手続きがあります。

届出義務

契約機関との契約が終了した場合、および新たな契約機関と契約を締結した場合は、それぞれの事由が生じた日から14日以内に出入国在留管理庁長官へ届出が必要です(入管法第19条の16第2号、出入国在留管理庁「所属機関に関する届出」)。

就労資格証明書の取得(推奨)

就労資格証明書は、その方が行うことができる就労活動を証明する文書です(入管法第19条の2、出入国在留管理庁「就労資格証明書交付申請」)。転職先での業務について、在留期間の更新を待たずに確認しておきたい場合には、取得をお勧めします。

特に、転職先での業務内容が従前と異なる場合や、在留期間の満了まで3か月以上ある場合は、就労資格証明書の取得を検討してください。

当事務所のサポート

AEGIS国際行政書士事務所では、技術・人文知識・国際業務ビザの申請をサポートしております。申請取次行政書士が、要件の確認から書類作成、出入国在留管理局への申請まで一貫して対応いたします。

  • 在留資格認定証明書交付申請: 海外から人材を招聘する場合の申請書類の作成・提出を代行いたします
  • 在留資格変更許可申請: 留学から就労への切替え等について、学歴・職歴と業務内容の関連性を整理いたします
  • 在留期間更新許可申請: 転職後の初回更新を含め、必要書類の確認と作成を行います
  • 就労資格証明書交付申請: 転職時に、転職先での業務内容を整理して申請いたします

技人国ビザの要件充足性に不安がある場合や、過去に不許可となった経験がある場合も、まずはお気軽にご相談ください。

本記事は2026年10月16日時点の法令・公表情報に基づいています。改正や運用の変更があるため、申請の際は最新の情報をご確認ください。

お見積りは無料です。
まずはお気軽にご相談ください。

料金の詳細は料金・報酬ページをご覧ください。

お問い合わせ