在留手続の手数料改定(2026年10月1日施行)|改定後の手数料額と減額・免除
2026年9月23日 (更新: 2026年10月16日) | 今村 文宣(行政書士)
2026年10月1日、在留資格の変更・在留期間の更新・永住許可の手数料が改定されました(出入国管理及び難民認定法施行令(以下「入管法施行令」)第25条第1項の改正)。永住許可は200,000円(窓口)、変更・更新は在留期間に応じた10,000円から75,000円までの区分制です。同日より前に申請をしていた場合は改定前の額が適用されます。
改定の対象となる手続
今回の手数料改定の対象は、在留資格変更許可・在留期間更新許可・永住許可の3手続です。再入国許可の手数料の額は変わりませんが、2026年10月1日以降のオンライン申請では、コンビニ決済・銀行決済での納付となり、別に決済手数料がかかります(出入国在留管理庁)。在留資格認定証明書の交付申請と資格外活動許可には、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」)第67条の手数料はかかりません。
改定の根拠は、入管法施行令第25条第1項の改正です。従来は許可される在留期間にかかわらず同じ額でしたが、改正後は在留資格変更許可・在留期間更新許可について、許可される在留期間の区分に応じて手数料の額が変わる仕組みになりました。
2026年10月1日施行と経過措置
改定は2026年10月1日施行です。2026年9月30日までに受け付けられた申請は、許可が10月1日以降になっても、改定前の手数料を納付します(出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」、同庁の手数料改定Q&A 問11)。改定前の額が適用されるかどうかは、許可を受けた日ではなく、申請をした時点によって決まります。
したがって、2026年9月30日までに受け付けられた申請であれば、審査に時間がかかり許可が11月や12月になったとしても、改定前の額(在留資格変更・在留期間更新なら窓口6,000円/オンライン5,500円、永住許可なら10,000円)となります。2026年10月1日以後の申請には、改定後の額が適用されます。
2026年10月1日以降の手数料額
在留資格変更許可・在留期間更新許可
在留資格変更許可申請および在留期間更新許可申請の手数料は、許可される在留期間に応じて10,000円(3月以下・窓口)から75,000円(5年以上・窓口)までの7区分です。
| 許可される在留期間 | 窓口 | オンライン |
|---|---|---|
| 3月以下 | 10,000円 | 10,000円 |
| 3月超6月以下 | 18,000円 | 15,000円 |
| 6月超1年未満 | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,000円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,000円 |
申請の時点では許可される在留期間がわからないため、納付額は審査が終わるまで確定しません。窓口申請の場合は審査終了後に送付されるハガキに、オンライン申請の場合は審査完了メールの後に届く決済案内メールに、それぞれ納付すべき額が記載されます。
永住許可
永住許可の手数料は、窓口10,000円から200,000円に改定されました。
| 改定前 | 改定後 | 申請方法 |
|---|---|---|
| 10,000円 | 200,000円 | 窓口のみ |
在留期間による区分はありません。永住許可申請は在留申請オンラインシステムの対象外のため、窓口での申請になります。
(出典: 出入国在留管理庁のポスター「2026年10月1日から外国人の在留手続に関する手数料が改定されます」(PDF)。2026年10月5日閲覧)
窓口申請とオンライン申請の違い
オンライン申請の手数料は窓口申請より安く設定されています(例: 1年の許可なら窓口33,000円に対しオンライン27,000円)。オンライン申請の納付方法は、収入印紙による納付から、コンビニ決済または銀行決済による納付に変更されました。 出入国在留管理庁の公表資料の注記によれば、上記の手数料のほかに別途決済手数料が必要です。
許可期間が3月以下の場合は窓口・オンラインともに10,000円で差がありません。差額が最も大きいのは5年以上の区分で、窓口75,000円に対しオンライン65,000円と10,000円の差があります。決済手数料の額は申請の際にご確認ください。
窓口申請の場合は従来どおり収入印紙での納付です。出入国在留管理庁の手数料改定のリーフレット(PDF)は、各地方出入国在留管理官署に入居する売店やコンビニエンスストア等では収入印紙の在庫に限りがあることから、審査結果を受け取りに行く際は、可能な限り、ハガキに記載された金額分の収入印紙を規模の大きな郵便局等で事前に購入してから来庁するよう案内しています。収入印紙は現金でしか購入できない点にも注意が必要です。
銀行決済については、インターネットバンキングを利用すればキャッシュレスで納付することが可能です。
減額措置の対象者
生活保護法に規定する要保護者に準ずる程度に生活に困窮していると認められ、人道上の配慮をする必要がある者については、手数料が減額される場合があります(入管法第67条第3項、入管法施行令第25条第2項第1号・第3項)。
在留資格変更許可・在留期間更新許可については、3月を超える在留期間が決定される方が減額の対象者である場合に、手数料を10,000円まで減額できるとされています(同庁の手数料改定Q&A 問9)。3月以下の在留期間が決定される場合の手数料はもともと10,000円であるため、減額による差は生じません。
永住許可については、減額の対象となるのは日本人、永住者または特別永住者の配偶者または子等に限られ、手数料を20,000円まで減額できるとされています(出入国在留管理庁「在留許可手数料の減額措置又は免除措置について」)。これらに当たらない方は、生活困窮の状態にあっても永住許可の手数料の減額対象にはあたりません。
減額の対象となり得るケースは、出入国在留管理庁の「在留資格の変更又は在留期間の更新の許可に係る手数料の減額対象者のガイドライン」に示されています。
在留申請オンラインシステムでの申請は、減額措置に対応していません。 出入国在留管理庁は、申請人が減額措置の対象であることの疎明資料を提出する場合、在留諸申請を窓口で行うよう案内しています。オンライン申請のほうが手数料が安いという一般則は、減額措置の対象となる方には当てはまりません。
免除の対象となる手続
次のいずれかに該当する場合は、手数料が免除されることがあります(入管法第67条第3項、入管法施行令第25条第2項第2号〜第4号・第4項)。
- 「外交」または「公用」の在留資格への変更
- 「公用」の在留資格の在留期間更新
- 台湾日本関係協会の職員等に係る「特定活動」への変更
- 駐日パレスチナ総代表部の職員等に係る「特定活動」への変更
- 上記の「特定活動」の在留期間更新
いずれも公務に関連する限定的な類型であり、一般の就労資格・身分系資格の申請が免除されることはありません。
申請の時期について
在留期間更新許可申請は、6か月以上の在留期間を有する方の場合、在留期間の満了する3か月前から受け付けられます(出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」)。
申請の時期は手数料だけで決まるものではありません。在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請・永住許可申請は、いずれも要件の審査を経て許否が判断されます。書類に不備があれば追加提出を求められ、審査期間が延びることがあります。在留期限に余裕をもって、書類を整えたうえで申請することが重要です。
永住許可については、素行善良要件・独立生計要件・国益適合要件を満たすことが必要です(入管法第22条第2項。日本人・永住者・特別永住者の配偶者または子は、素行善良要件と独立生計要件を満たすことを要しません)。国益適合要件の考慮要素として、原則として引き続き10年以上の在留も求められます(高度専門職の特例等あり。永住許可に関するガイドライン)。要件の充足状況は個別の事情によって異なります。
この永住許可に関するガイドラインは、2026年10月1日に改定されました。改定後のガイドラインは原則として2027年4月1日以降の申請から適用されますが、世帯の年収水準と「公共の負担とならないこと」の2項目は、2026年4月1日以降に申請し、2026年10月1日時点で審査中の申請にも適用されます。2026年4月1日から9月30日までに申請を済ませた方は、手数料は改定前の額でも、この2項目は改定後の基準で審査されることになります。
手数料を負担する者についての定め
入管法上、手数料を納付するのは許可を受ける外国人本人です(入管法第67条第1項)。その費用を雇用主が負担するかどうかについて、入管法令に定めはありません。企業が外国人従業員の在留期間更新にかかる費用を負担している場合、改定後の額は許可される在留期間に応じて変わります。例えば3年以上5年未満の在留期間が許可される場合、窓口申請では改定前の6,000円に対し改定後は64,000円です。負担の取扱いは就業規則や雇用契約の定めによります。
よくあるご質問
Q. 申請が不許可になった場合、手数料は返ってきますか。
手数料は許可時に納付するものであるため、不許可の場合は納付自体が発生しません。ただし申請にかかった書類取得費用等は戻りません。
Q. 在留資格認定証明書(COE)の交付申請の手数料はどうなりますか。
出入国在留管理庁の改定の資料が挙げているのは上の3手続だけです。在留資格認定証明書の交付申請自体に手数料はかかりません(手数料を定める入管法第67条に挙げられていません)。
Q. 9月30日までに申請していれば、次回以降の更新も旧料金ですか。
改定前の額が適用されるのは、2026年10月1日より前に申請をしていた「その申請」のみです。次回の更新・変更の申請を同日以後にする場合は、改定後の額が適用されます。
当事務所のサポート
AEGIS国際行政書士事務所では、今回の手数料改定を踏まえた在留手続の申請サポートを行っております。
当事務所は申請取次行政書士として、以下のサポートを提供しています。
- 申請時期の検討: 在留期限と申請できる期間を確認し、申請の時期を整理いたします
- 申請書類一式の作成・提出代行: 在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請・永住許可申請について、出入国在留管理庁への申請手続を代行いたします
- 要件の確認: 永住許可の在留歴・素行善良・独立生計・国益適合の各要件について、現在の状況を確認いたします
- 申請方法の整理: 窓口申請とオンライン申請それぞれの手数料・納付方法の違いを踏まえ、ご事情に合った方法をご説明いたします
- 減額措置の該当性確認: 減額の対象となり得る事情がある場合、必要となる疎明資料と窓口申請での手続をご案内いたします
- 英語対応: 日本語が苦手な外国人の方にも、英語でわかりやすくご説明いたします
在留手続は個別の事情により判断が異なります。ご自身のケースについて不安がある方は、まずはお気軽にご相談ください。
本記事は2026年10月16日時点の法令・公表情報に基づいています。改正や運用の変更があるため、申請の際は最新の情報をご確認ください。