在留資格変更許可申請ガイド — 要件・必要書類・よくある変更の例

2026年10月5日 (更新: 2026年10月11日) | 今村 文宣(行政書士)

在留資格変更許可申請ガイド — 要件・必要書類・よくある変更の例

在留資格変更許可申請は、日本に在留する外国人の方が現在の在留目的を変更し、別の在留資格に属する活動を行おうとする場合に必要な手続です(出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」)第20条)。申請できるのは、変更の事由が生じたときから在留期間の満了日までです(出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」)。

在留資格の全体像については「在留資格の種類一覧」をご参照ください。

在留資格変更とは

在留資格変更許可とは、日本に在留中の外国人の方が、現在の在留資格(いわゆる「ビザ」)に基づく活動をやめ、別の在留資格に該当する活動を行おうとする際に、法務大臣から受ける許可です。

なお、「永住者」になるには、在留資格変更許可申請ではなく、永住許可申請(入管法第22条)によります。詳しくは「永住許可申請ガイド」をご参照ください。

法的根拠と要件

入管法第20条第3項は、法務大臣が「当該外国人が提出した文書により在留資格の変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り、これを許可することができる」と定めています。

この「相当の理由」があるかどうかは、申請者の行おうとする活動、在留の状況、在留の必要性等を総合的に勘案して判断されます。出入国在留管理庁の「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」(最終改正2026年6月)は、判断にあたっての事項を挙げています(後述「申請要件」)。

在留期間更新との違い

在留資格変更は「在留資格そのものを変える」手続であり、同一の在留資格のまま在留期間を延長する「在留期間更新許可申請」とは異なります。

在留資格変更在留期間更新
目的在留資格を変える在留期間を延長する
根拠条文入管法第20条入管法第21条
申請時期変更の事由が生じたときから在留期間満了日以前在留期間の満了日以前(6か月以上の在留期間を有する場合は満了の3か月前から)

申請時期に関する重要な注意

在留期間更新と違い、「満了の3か月前から」という区切りはありません。変更の事由が生じたときから申請できます。

出入国在留管理庁は、本来の在留資格に基づく活動を行っていない場合には、在留資格を取り消される場合があるとしています。変更の事由が生じたときは、速やかに申請することをお勧めします。

よくある変更パターン

在留資格変更が必要となる代表的なケースを紹介します。転職のように、変更が要らない場合があるものも含みます。

1. 留学から就労への変更

日本の大学・専門学校等を卒業し、企業に就職する場合、「留学」から就労系の在留資格(「技術・人文知識・国際業務」等)に変更します。

申請のポイント:

  • 4月からの就労を希望する場合、出入国在留管理庁は12月1日から1月末までの間に申請するよう案内しています(出入国在留管理庁「在留資格「留学」から就労資格への変更申請を予定されている皆様へ」)
  • 卒業前でも申請できます。窓口で申請した場合、変更後の在留カードは、卒業証明書を受け取った後に、必要書類を持参して受け取ります
  • 2025年12月1日から、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」または「研究」への変更について、一定の場合に提出書類の省略が認められています(同ページ。日本の大学(大学院・短期大学を含む)の卒業(予定)者、3つの世界大学ランキングのうち2つ以上で上位300位以内の外国の大学の卒業者等。派遣形態での雇用は対象外)

注意: 卒業後も就職活動を続ける場合は、継続就職活動を目的とする「特定活動」への変更が認められる場合があります(対象者と提出書類は出入国在留管理庁「本邦の大学等を卒業した留学生が就職活動を行う場合」)。特定活動の全体像は「特定活動の在留資格ガイド」をご確認ください。

2. 転職するとき(変更が要る場合・要らない場合)

転職の際に在留資格変更が必要かどうかは、現在の在留資格の種類によって異なります。

在留資格変更が必要な場合:

  • 別の在留資格への変更:たとえば「技術・人文知識・国際業務」から「経営・管理」に変更して自分で事業を始める場合
  • 就労先の機関や活動が法務大臣に個別に指定される在留資格での転職:「高度専門職1号」「特定技能」、および活動が個々に指定される「特定活動」(本邦大学卒業者(特定活動告示46号)等)。入管法第20条第1項は、これらの在留資格について、指定された機関・活動等の変更も「在留資格の変更」に含めています。変更許可を受ける前に、転職先で就労を開始することはできません

在留資格変更が不要な場合(今の在留資格のまま働ける):

  • 「技術・人文知識・国際業務」「技能」等、就労先が個別指定されない在留資格で、同じ在留資格の範囲内で転職する場合。ただし、転職先でも在留資格該当性のある業務に従事することが前提です
  • この場合でも、転職時に就労資格証明書を取得しておくことをお勧めします(就労ビザ全般は「就労ビザガイド」)
  • 届出義務: 契約機関との契約が終了した日から14日以内、および新たな契約を締結した日から14日以内に、出入国在留管理庁長官へ所属機関に関する届出が必要です(入管法第19条の16)

3. 結婚・離婚など、身分が変わったとき

日本人や永住者と結婚した場合、現在の在留資格から「日本人の配偶者等」や「永住者の配偶者等」への変更が可能です。

これらの在留資格には、就労活動の種類についての制限がありません。

注意: 婚姻の実態を示す資料の準備が重要です。交際の経緯や同居の実態を示す資料を、十分に準備することをお勧めします。

配偶者と離婚・死別した場合は、「日本人の配偶者等」から「定住者」への変更が認められる場合があります。個別の事情を総合的に勘案して判断されるため、個別に確認が必要です。

4. その他の変更パターン

  • 「短期滞在」からの変更: 「やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しない」とされています(入管法第20条第3項ただし書)
  • 「家族滞在」から就労の在留資格への変更: 「家族滞在」で働けるのは、資格外活動許可の範囲内(包括許可では1週について28時間以内)に限られます(入管法第19条)。会社員としてフルタイムで働く場合などは、「技術・人文知識・国際業務」など、仕事の内容に合う在留資格への変更が必要です
  • 「技能実習」から「特定技能1号」への変更: 技能実習2号を良好に修了した方は、修了した技能実習の職種・作業と、従事しようとする業務に関連性が認められる場合、技能試験が免除されます(上陸許可基準を定める法務省令の「特定技能1号」の項)

申請要件

前述のガイドラインは、判断にあたっての事項として次の8つを挙げています。

  1. 行おうとする活動が、申請に係る在留資格に該当すること(在留資格該当性):許可する際に必要な要件です
  2. 法務省令で定める上陸許可基準等に適合していること:入管法別表第一の二の表・四の表の在留資格については、原則として適合していることが求められます
  3. 現に有する在留資格に応じた活動を行っていたこと
  4. 素行が不良でないこと
  5. 独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること(世帯単位で認められれば足ります)
  6. 雇用・労働条件が適正であること
  7. 納税義務等を履行していること(国民健康保険料など、法令によって納付することとされているものを含みます)
  8. 入管法に定める届出等の義務を履行していること

同ガイドラインによれば、3から8までの事項は代表的な考慮要素であり、これらにすべて該当する場合であっても、すべての事情を総合的に考慮した結果、変更が許可されないこともあります。

手続上の前提

  • 現に在留資格を有していること(入管法第20条第1項)
  • 在留期間の満了日以前に申請すること

必要書類

必要書類は、変更先の在留資格ごとに異なります。以下は共通して必要となる基本書類です。

共通書類

書類備考
在留資格変更許可申請書出入国在留管理庁のウェブサイトからダウンロード可能
写真(縦4cm×横3cm)出入国在留管理庁の指定する規格を満たすもの
パスポート提示
在留カード提示
手数料許可時に納付(次項参照)

日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを提出します。提出書類が外国語で作成されている場合は、日本語の訳文を添付します(各在留資格のページの「申請に当たっての留意事項」)。

在留資格別の追加書類(主要な例)

「技術・人文知識・国際業務」への変更:

  • 所属機関のカテゴリー(上場企業か、源泉徴収税額がいくらかなどによる1〜4の区分)に該当することを証明する文書(法定調書合計表の写し等)。カテゴリー1・2の場合、その他の資料は原則として不要です
  • カテゴリー3・4の場合: 労働条件を明示する文書、学歴・職歴を証明する文書(卒業証明書等)、登記事項証明書、事業内容を明らかにする資料、決算文書の写し等。2026年4月15日以降の申請からは、所属機関の代表者に関する申告書と、主に言語能力を用いて対人業務に従事する場合は、業務で使う言語についてヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)のB2相当の能力を証する資料も必要です

「日本人の配偶者等」への変更:

  • 配偶者(日本人)の戸籍謄本(婚姻事実の記載があるもの。記載がない場合は婚姻届出受理証明書を併せて提出)
  • 滞在費用を支弁する方の住民税の課税(または非課税)証明書・納税証明書
  • 質問書(交際経緯等を記載)
  • スナップ写真(お二人で写っているもの。2〜3枚)

「経営・管理」への変更:

  • 事業計画書、登記事項証明書、決算文書等(2025年10月の基準改正後の要件は「経営管理ビザ改正の解説」をご参照ください)

上記は主な例です。在留資格ごとの必要書類の一覧は、冒頭に挙げた出入国在留管理庁の「在留資格変更許可申請」のページから、変更先の在留資格を選んで確認できます。

過去に不許可を受けたことがある場合

過去に在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請で不許可となったことがある場合は、不許可の理由となった事情がどう変わったかを説明できる資料を準備することをお勧めします。不許可の理由は、処分の際にできるだけ詳しく確認しておくことが重要です。

手数料

在留資格変更許可の手数料は、入管法第67条に基づき出入国管理及び難民認定法施行令で定められており、許可される在留期間に応じて額が決まります。2026年10月1日に改定が施行されました。手数料は許可を受けるときに納付するもので、不許可の場合はかかりません。許可の時に特定在留カードの交付を受ける方は、特定在留カードの交付に係る手数料が加わる場合があります(出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」のページ)。また、オンライン申請は手数料の減額に対応していないため、減額を受ける場合は窓口で申請します(出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について」)。

最新の金額、減額・免除の対象は出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」でご確認ください。改定の内容は「在留手続の手数料改定(2026年10月1日施行)」で解説しています。

オンライン申請について

在留資格変更許可申請はオンラインでも申請できます。オンライン申請では、出入国在留管理局へ出頭せずに申請でき、手数料の額と納付方法が窓口申請と異なります(窓口申請は収入印紙で納付します)。外国人本人が申請するにはマイナンバーカードが必要です。在留期間の満了日の当日はオンラインでは申請できず、窓口で申請します。また、「短期滞在」からの変更や、「特定活動(出国準備期間)」の方の申請などはオンラインの対象外です。詳細は出入国在留管理庁の「在留申請のオンライン手続」ページをご確認ください。

審査期間と注意点

在留資格変更許可申請の標準処理期間は1か月〜2か月とされています(出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」、2026年10月時点)。提出書類の不足や申請の時期によっては、これより長くかかることがあります。

特例期間

在留期間の満了日までに在留資格変更許可申請を行い、満了日までに処分がされないときは、処分がされる時、または従前の在留期間の満了日から2か月が経過する日が終了する時のいずれか早い時まで、引き続き従前の在留資格をもって日本に在留することができます(入管法第20条第6項、出入国在留管理庁「特例期間とは?」)。30日以下の在留期間を決定されている方には、この特例は適用されません。

特例期間中の在留は「従前の在留資格をもって」のものであり、変更後の在留資格に基づく活動は、許可を受けるまで行うことができません。

不許可につながり得る事情

上記ガイドラインの事項に照らすと、次のような事情は消極的に評価され得ます。

  • 行おうとする活動が、変更先の在留資格に該当しない
  • 現に有する在留資格に応じた活動を行っていなかった(除籍・退学後も在留を継続していた留学生等)
  • 素行が不良である(退去強制事由に準ずるような刑事処分を受けた行為等)
  • 納税義務等を履行していない
  • 入管法に定める届出等の義務を履行していない

また、出入国在留管理庁は、提出書類がそろっていない申請は審査が大幅に遅れたり、不利益な処分となったりする可能性があるとしています(各在留資格のページの「申請に当たっての留意事項」)。

不許可の場合の対応

不許可となった場合でも、不許可の理由となった事情を解消したうえで、再度申請することは可能です。不許可の理由をできるだけ詳しく確認し、問題点を特定して対応することが重要です。なお、在留資格変更の不許可に対する不服申立ての方法はありません(出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」のページ)。

不許可後、出国準備のための「特定活動」に変更された場合に再申請ができるかどうかは、個別の事情によります。

当事務所のサポート

AEGIS国際行政書士事務所は、申請取次行政書士として、在留資格変更許可申請をサポートしております。

  • 変更の要否の確認: 転職・結婚・卒業などの事情について、在留資格変更が必要か、在留期間更新や届出で足りるかを整理いたします
  • 要件の確認: 変更先の在留資格の該当性や、ガイドラインの各事項について、現在の状況を確認いたします
  • 申請書類一式の作成・提出代行: 出入国在留管理局への申請手続を代行いたします
  • 不許可後の再申請: 不許可の理由を整理し、再申請の可否と準備を検討いたします

転職、結婚、卒業後の就職などで、在留資格の変更が必要かどうか迷われている方は、まずはお気軽にご相談ください。

本記事は2026年10月11日時点の法令・公表情報に基づいています。改正や運用の変更があるため、申請の際は最新の情報をご確認ください。

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